都心から立川への移動
弁護士の職務上、裁判所に出向くことは結構あります。
立川で勤務していますと、東京地裁立川支部に出向くことが最も多くなりますが、霞ヶ関にある東京地裁の本庁に行く機会もそれなりにあります。
霞ヶ関の裁判所で業務を終え、立川に帰るときにはJR中央線を利用します。
このJR中央線、新宿を出て大久保・東中野と進むうちは緩いカーブを描いていますが、東中野を過ぎるとカーブがなくなります。
高架線になったり、地上に下りたりとアップダウンはありますが、ひたすらまっすぐに進みます。
駅進入時にホームとの関係で線路が曲がる部分はありますが、地図で見ると直線が武蔵野台地を貫いています。
東中野から始まるこの直線区間、どこまで続くかというと立川付近まで続いています。
直線距離の長さ、実に24.7キロメートルにも及びます。
日本の鉄道では北海道の白老~沼ノ端間の28.7キロメートルに続く2位になります。
面積が広い北海道なら、直線区間が生じても何も不思議はありませんが、2位が東京というのは何とも不思議な話です。
なぜ、このような直線区間が生じたのか、一説によると、当初は甲州街道沿いに線路を敷こうと計画していたものの、沿線住民の反対運動にあってしまい、その結果現在のルートに線路を敷くことになり、当時は住宅も少なかったことからまっすぐに線路を敷けたと言われています。
現在の中野区~立川市の発展状況から考えるとにわかには信じがたい話ですが、当時はそうだったのでしょう。
そんなことも考えながら、中央線の直線区間を立川まで乗り通すのも面白いかもしれません。


